夕方はかなり憂鬱で、中野駅北口の横断歩道を渡っている時にふと、自分はひどいしかめっつらで歩いてるんだろうな、暗くて、誰も近寄りたくないに違いない、と思った。お昼頃は、憂鬱ではなく、せっせと部屋の掃除をしていたのに。そしてさっきは、午前1時…
炎天下 道に 頭が砕けた 蝉の死骸 爆音が 死骸の上 幻聴 砕けたかけらが ギラギラと光る 太陽のように
紫と黄色の音楽が流れる場所 祝いのネジがばら撒かれる 祖母はウェディングドレスの 長い裳裾を 血の中に引き摺りながら 肉の廊下を歩いていく どこへ? 誰かの祝福が 確かにある筈だ
祖母は 古いオルゴールのねじを巻き 自分の体を人形に変えた
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