月は クレーターの刺青から 見えない血をにじませている 朽ちた古代都市のようだ とても静かだが 魂がざわめいているのか 存在を感じる あるいは 夜の空に穿たれた眼球 うらがえる狂った白目 だがそれは狂気も正気も超えた場所からの 悪意のない哄笑なのであ…
台風の後荒れた神社で社の赤い扉に血管がくっきりと浮き出し脈打っている光と影のモザイクの底から顕れる巨大な神の相貌影の溜まりの中から欲望に満ちた目が光る地を這い始める血液世界は唾液を垂らされたようにキラキラと光り犯された裸体のように横たわっ…
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