初ドローイング

断片_20130319

久々の更新。一年まえが、とても昔に感じるのは、なぜなのかな。いろいろなことがあるけど、一つ一つを学びにしていかなければ。 ってか、それはものは考えよう、ということにすぎない、処世術にすぎない、 とは思うけど。真実はひとつなんだろうか、 それと…

【小説】あかるいみらい(5)「手紙が届く」

「手紙が届く」 母親と下馬へ出かけてから、二週間ほど経った。桜が咲き始めていた。ある日、アパートへ帰ってきてポストを開けると、桜の花びらが一枚落ちた。そして、手紙が一通届いていた。封筒の裏には、下馬の住所と、長谷川亜紀、という名前が記されて…

折り方の角度とか、羽の切り方とか、すこし紙を曲げる事によって、個性を加えられる鳥。 折り紙愉しいな。いつか自分のオリジナルの折り方を作ってみたい。

『海炭市叙景』(熊切和嘉監督)

『海炭市叙景』という映画をDVDで観た。海炭市という架空の都市を舞台に、何組かの家族の風景が描かれる。すべて、救いがない。寒い地方の冬のように、凍えるような風景ばかりだ。夢とか希望がいっさいない。でも、そこにはひとつの美しさがあると思った。 …

「今は」

今は すぐにも 過去になる かすれて 光になって 消えてしまう きっとだから

「ふみきり」

ふみきりの 前にくると 線路の果を 探してしまう死者の 気配は 切ない幻の 野原 揺れる草 蜻蛉私は ここにいない 空を飛んでる きっと

訪問看護をしている妹が、急に電話で仕事に呼び出され、いつもママにべったりの甥が、私と二人で公園にいることになった。 おかあしゃん、どこ?と言って、泣きそうになったけれど、涙はこぼさなかった。水鉄砲と水玉風船を手榴弾代わりにつかって戦争ごっこ…

【詩_20120224】

鳥の形の窓の向こうに 冷たい雨を含んだ雲が 垂れ籠める空とおくに 黒点のように 鳥が数羽舞っているねじが壊れたオルゴールの メロディーを忘れた曲が鳴っている 顔がない写真のように首吊り死体がかすかに揺れている 風景のひとつとして 誰もいない 何とも…

【詩_20120320】

孤独になりたいという 私の第六の人格バーコードと 樹木と 宇宙を映し出す目∞泣き出しそうな 青灰色の空に 不在の鳥の 鳴き声の残響黒いセロファン カミソリ 煙草の灰

【断片_20120305】

今日は、仕事で、というか働いている福祉施設の日帰り旅行の付き添いで、横浜にあるカップヌードルミュージアムへ行ってきた。そこでは、自分でカップヌードルが作れる。カップに絵を描き、スープと具を自分の好みに組み合わせることができる。私のヌードル…

【小説】あかるいみらい(4)「東京は緑が多い」

「この道かなあ。」といいながら、母親は路地を歩いていった。未来はその後に続きながら、緊張のあまりに来たことを後悔していた。母親が立ち止まり、ああ、ここだわ、と言った。古い木造の一軒家の表札を見ると、今は変わっているがかつてそうだった「木霊…

【小説】あかるいみらい(3)「青い壁のカフェ」

バスにのって、首都高の下の影になった道路を行く。人でいっぱいなのは渋谷の街の中だけで、バスですこし離れると、急に人も少なくなり、物音も小さくなる。バスの窓から見る風景は、首都高やお互いのビルの影になっているので蒼暗く、まるで水族館の様だ。…

【小説】あかるいみらい(2)「馬という字のつく町」

「馬…、何だったかしらねえ、たしか、馬という字がついていたわよ」わたしが生まれた場所ってどこだったの?と未来は祖母にきいた。未来の父母は、未来が2歳の時に離婚している。母親は未来をつれて、その家を出たのだった。 未来の母親も、祖母も、その住所…

【小説】あかるいみらい(1)「東京のクラゲ」

爪ヤスリで、爪を丸く整える。 爪切りで爪を切ると、角度がうまくコントロールできずに、バランスが崩れる。左右対称でない爪は、気にしないでおこうと思えば気にしないでいられるのだが、そこに澱のようなものが残る。雑にしていることを気にしないようにし…

【詩_20120216】

ケンケン ケン パ夜道で 裸カルピスソーダは 覚えてる気がする

【詩20120120】

水面を渡ってくる 波紋 等間隔の 永遠の 孤独

【断片20120111 自立】

自立ってなんだろう。ともかく自立しなきゃ、自立したい、と思っている。 誰かに頼るとしても、よりかかるんじゃなく…。 今はいろんなひとにかなりよりかかってるからな。 でも、よりかかると自分がなくなる感じがあり、それがいやになってきた。 でも、誰に…

【断片20120108 肉体】

運動が苦手で、避けてきたのだが、去年の半ばから、私は体はあまりつかわず頭のほうを使って、表現もしている気がして、それは偏っていると感じ、体を使いたいと思っていた。詩でもやはり、声、音の流れというのも重要な要素の筈だとだんだん思われてきた。…

【ドローイング20120108】

このごろドローイングをはじめた。手応えはまだないけど…。 これは昨日習った体操の時に感じた事だろう。なんか体がバラバラのような…。 そこから、悲しみみたいなものを線で表そうと思った。以前撮った冬枯れた林の写真を思い起こした。線は、昨日見た美学…

【断片20111208 時間】

バイトの時間まで、あと数時間。絵を描いたり、家事をしたり、スケジュールをたてたり、いろいろしていると、もうバイトに行く時間だ。ふと、人生もこんなものかもしれない、と思う。ふと気づくと、もう死ぬ時間だ、ってね。あれもこれもやりたかったのに、…

【復活 01】

夜 深い眠りから醒めていく途中の幻の時間 蒼くけむる空の表へ浮かび上がってくる 君の美しい肋骨 (さざ波の襞が 心をふるわせる) 空を覆いつくして横たわる君 (肉体は 心は どこへ行ったのだろう)

【君が死んだ___「水路」】

君と 夜 真言宗のお寺の 井戸のポンプを押してみたことがあった 水は出なかった枯れた水路 夜の闇 いきどまり「中途半端は嫌なんだ」 と言っていたね 刃、血、命死の世界を何度も見てた君 私は君と同じものなど見ることはできなかったんだと 今気づいてぎく…

【君が死んだ___「霊感」】

眠っていたら 突風が窓にぶつかったような ドスンという音がした そして 背中を叩かれた 侵入者かとみまわしたけれど 誰もいなかった また眠った 今度は アルトソプラノの女の声が 悲しく畏ろしいメロディーを 歌っていた ぞくっとして起き上がったら つけっ…

【詩 20111107 君が死んだ___「煙」 】

君のこと そのうち忘れてしまうよ 君はいったい 何者だったの そして私は 何者だろう 生にはりつめて 美しい君の体も 声も 黒い髪も 解けないパズルのような心も 明日には煙になってしまう 数ヶ月前に 君が言ったとおりだ 「この体も、いずれは煙になっちま…

【詩 20111107 君が死んだ】

君が死んだ 世界は君の分だけ 風通しがよくなり 砂埃が舞っているよ 秋晴れの空は遠すぎて目が眩む 涙の代わりに 祝福のキスを生きることは いいとかわるいとかではない まさかそんなはずがないだろう 涙がでそうになる 君の死にただ祝福を(亡くなった親し…

【詩 20111102】

朝 ドアを開けると 秋の冷たい香りがする 空に張りつめた薄い皮膜は 別世界とこちらの世界とを 隔てている 膜にはしる 一筋の光が ゆっくりとぼやける 水の記憶 鍵につけた鈴が鳴る チカチカと反射する朝の光の 秘密のモールス信号 空気の裂け目を風を切って…

【a fragment 20111020 はまっているもの】

私の生活はあまりうるおいがなく、生活を楽しむみたいな感覚がない。 けど、今はこいつにはまっていて、すこしうるおいをもらっている。朝起きたら頭をつついてやる。すると奇声をあげてくれる。 背中を押すと走り始める。ぶつかると、器用に方向転換する。 …

【映画鑑賞】大洗にも星は降るなり/福田雄一(DVD)

この間、「勇者ヨシヒコと魔王の城」というドラマにはまったのだが、その脚本の人が監督をした映画を観た。おもしろいね。後に何がのこるというわけじゃないけど…。どこがいいのかな。なんともいえない、ゆるいギャグ…。観ても何も得ることもないのに、なぜ…

【絵 eros03】