【君が死んだ___「霊感」】

眠っていたら
突風が窓にぶつかったような
ドスンという音がした
そして 背中を叩かれた
侵入者かとみまわしたけれど
誰もいなかった
また眠った
今度は
アルトソプラノの女の声が
悲しく畏ろしいメロディーを
歌っていた
ぞくっとして起き上がったら
つけっぱなしのDVD
コメディ映画だからそんな歌は入っていない
うとうとした
このうえなく甘美な気分のまどろみが訪れた
翌日 君が死んだという知らせがあった